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【UFCマカオ大会特別企画】板垣恵介×岡見勇信スペシャル対談 第2弾

11月10日(土・現地時間)のUFCMACAO開催に際し、UFC.COM×UFCモバイル×sportsnavi×MMAPLANETのコラボレーション企画を、この1カ月間行ってきた。そんなコラボ企画も、UFCMACAOウィークまで1週間を切り、最終章へ。

板垣恵介氏が岡見勇信と存分に語り勝った(C)MMAPLANETここではグラップラー刃牙シリーズで格闘技ファンの間でも高い人気を誇る漫画家・板垣恵介氏と、アジア人最強UFCファイターの岡見勇信のスペシャル対談を4回に渡り、お届けします。刃牙シリーズを通して、最強を求め続けてきた板垣氏とUFCで最強を目指す岡見、他で聞くことができない深いUFC談義、第2回は前回に引き続き減量から、2度に渡るアンデウソン・シウバについて話が盛り上がった。――MMA界の通説というわけではないですが、最大心拍数の何割というところまでは脂肪がエネルギーに代わり代謝するのですが、その心拍数を越えると炭水化物を消化し始め、乳酸が出て筋肉が疲れ始めると言われています。板垣 試合の近くって、どれぐらいの前の時期を指すのですか。岡見 2カ月前くらいから落して、スタミナを上げていっています。板垣 体重を落とし始めると、快適ではなくなってしまう?岡見 不自由は感じないですね。試合モードに入っているので。板垣 でも、2カ月って長いなァ。二人の本音トークは熱を増していった(C)MMAPLANET岡見 UFCは4カ月ぐらい前に試合が決まっているので、3カ月前ぐらいからキャンプに入りますから、長いといえば長いですね。板垣 でも、素晴らしいことだよ。そうやって早くに試合が決まるっていうのは。日本の興行で問題になっていたところだもんね。そこまですると、本当に競技化するよね。それなのに選手は、ケガしちゃうんだね。岡見 最近、急に増えましたよね。きっと今、UFCのレギュラーって多くて年間3試合じゃないですか。1試合の重みが凄いことになってきて、キャンプも長いし、そういうこともあってケガが多くなっているのではないかと。特に組み技の練習のときにケガをしてしまうケースじゃないでしょうか。板垣 打撃よりも?岡見 打撃の練習では、ほぼケガはしないですね。打撃だけの練習で、関節とかを傷めることはまずないので。組み技は、ヒザや腰、首、そういうところの怪我が増えてきます。僕自身、ヒザの怪我をして欠場したことがありますし。あの時も自分から組みついていって、床が柔かすぎてヒザを捻って靭帯をやってしまって。やっぱり足下とか、色々と注意しないといけないですね。2009年8月のシウバ×グリフィン戦(C)2012Zuffa.LLC.板垣 以前、大関の千代大海の朝稽古を見せてもらったときに、土俵がコンクリートみたいに固くて驚いたんです。でも、「だからケガをしないんです。粘土のように柔らかいとケガが絶えない」って。岡見 オクタゴンもそんなに柔なくもないですし、元々人間は砂浜のような柔らかいところで生活をしてきたわけでもないですからね。そういう作りになっているんだと思います。――そんな岡見選手のUFCの試合を、板垣さんはTVなどを通じて見られたりしますか。板垣 もちろん、見ていますよ。だから、今日はアンデウソンとの試合の話を聞きたいなって思って。岡見 ハイ。板垣 フォレスト・グリフィンとアンデウソン・シウバの試合を見た時に強いショックを受けたんです。僕は力道山の頃から見てきた人間だけど、プロ同士であんなに差があるって見たことがなかった。あそこまで漫画のようにあしらうことができるのかって。で、その選手と戦うって聞いて、日本人がそんなことデキるモノなのかって思ったんですよ。僕はハワイで戦った最初の試合って、見ていないんですけど、アンデウソンの強さっていうのは岡見選手が想像していたのと、違ってるモノなのですか? 開始直後に何か違うって思ったのか、しばらく経ってから『アレッ、違うな』って思ったのか。岡見選手のセコンド(※磯野元さん)の人が、アンデウソンを見た瞬間に失敗したと思ったって言っていましたよね?岡見 言っていましたね。獣みたいでおっかなかったって言っていました。2006年1月20日のアンデウソン×岡見01(C)MMAPLANET板垣 アンデウソン・シウバって、もちろん人種は違うんだけど、野性味よりも知的なモノを感じていたんですよ。それが獣のようだったってセコンドの人が言っていた。それって岡見選手も、同じように感じたんだ。岡見 いわゆる猪木アリ状態で、自分が寝転がっている猪木の状態だった時に、アンデウソンがピョンピョン跳びながら蹴ってきたんです。その時の彼の風貌を見ている時に、初めて味わった感覚というか、『これは不味いな』って思ったんです。本当に同じ人間ではない。これまで戦って来た相手の誰とも違う。跳びながら、宙を舞いながら襲い掛かってくる獣のように見えました。あの姿が脳裏に焼き付いていて、UFCで再戦するときには、その覚悟はあったんです。自分が前に出て……。とにかく出ないといけないって。板垣 試合では、その言葉通り前に出ていましたよ。岡見 で、そこにカウンターを貰いました。ジャブだったと思うんですけど、最初のダウンを喫しました。アレ、分からなかったんですよ。見えていなかった。板垣 あれは何度も巻き戻して、確認しましたよ。でも、ガツンって当たったんじゃなくて、『エッ、自分から倒れた?』って思ってしまうようなパンチで。アゴだった?岡見は恐怖を味わう前に敗れてしまった(C)2012Zuffa.LLC.岡見 アゴだったと思います、あの感触は。貰った時は、分からなかったんですけど、気付いたら尻餅を着いていました。後から振り返ると、アンデウソンは自分と見ている景色が違っていたんだろうなって思うんです。僕は前に出ることしか考えていなかった。対して彼は全く違う景色を見えるようで、あしらうように僕の動きを観察していましたね。カウンターのジャブを出したんだと思います。そこからはもう、自分のなかで分からなくなって。最後も何を貰ったか分からなかったです。板垣 フックだったよね。岡見 あとから見返すと、フックだったと思います。あの試合は精神的な部分では、アンデウソンの本当の怖さを感じる前に終わってしまったんですけど、そういう風になってしまう相手ってアンデウソンだけなんですよ。(この項続く)